こんにちは。CoderDojo 尾張、チャンピオンの Katz です。
CoderDojo 尾張が2017年4月から始まって8ヶ月。準備期間を含めると1年になります。その振り返りを行います。
2017年 CoderDojo Advent Calendar 18日目の参加記事です。
はじまり
CoderDojo の存在を知ったのは、数年前、下北沢オープンソースカフェ (以後 OSS Cafe) でたまたま CoderDojo をやっているのをみかけたのがきっかけです。
OSS Cafe は CoderDojo が日本で一番最初に始まったところ。
OSS Cafe のオーナーは、CoderDojo 日本と自分の会社の創設メンバー。「東京の保護者の方は意識が進んでいるな~」と思ったものです。
しかし、自分にも子どもが生まれ、本格的に自分の子にもプログラミングを覚えさせたいという欲求がでてきました。
また、自分自身が小学〜高校の頃、パソコンに興味があったものの学べる場所が無かったというフラストレーションもありました。
そして、両親は教師、嫁いだ家族でもそろばん・学習塾を経営しているので教育はすぐ身近な存在です。それを合わせたプログラミング教育をオープンソースという共有の精神で始めてみたいと思ったのです。
さらにグッドタイミングで、周りの仲間も興味が。
ということで、CoderDojo を始めてみようとなったのが、去年の12月でした。
準備期間
場所の決定
CoderDojo 尾張の立ち上げを本格的に始めたのが1月末。はじめは、小牧、岩倉、一宮のどこで開催しようか迷ったのですが、施設の使いやすさや柔軟性で岩倉で開催することに決定。
名鉄犬山線岩倉駅から歩いてスグ近くにある、岩倉市生涯学習センターをベースに活動することにしました。
岩倉市生涯学習センターは2010年に出来た施設。中はすごくきれいで、子どもたちも思いっきり活動してくれる雰囲気。
それでいて、岩倉市民であるチャンピオン Katz が利用すると、1回1000円以下で利用できるのも決め手でした。
将来的には他の地域で開催するかもしれませんが、ひとまず岩倉で活動してみます。
生涯学習センターで申込
早速、岩倉市生涯学習センターで予約申し込みをします。
団体登録を行います。
ボランティアで非営利であることを証明して欲しいと言われたので、CoderDojo 尾張の会則を作りました(後述)
生涯学習センターでは施設利用料を細かく分けて設定しています。
一番安いのが岩倉市民で非営利な活動であること。CoderDojo では寄付を募っているので、その寄付の使用範囲がきちんと団体の活動費に限定していると明記されているかを気にされました。
審査にちょっと時間がかかったのですが、問題なく団体登録をすることが出来ました。
生涯学習センターは、駅チカで立地条件も良い上にやすいので、みんな予約開始の3ヶ月前の毎月1日に予約に行きます。
運良く、自分の会社の就業時間が朝10時なので、毎月1日に3ヶ月後の CoderDojo の予約に行くようになりました。
CoderDojo Zen で申請
CoderDojo.org の Zen というシステムで、CoderDojo 尾張の開設の申請を行いました。英語の記入になるのですが、基本的に開催場所などの記入を行うだけです。自分は英語が少し読めたので大丈夫だったんですが、心配な人は、後述の最寄りの CoderDojo で修行ついでにヘルプを乞うても良いかもしれません。
詳しくは CoderDojo Kata の「Dojo として登録するには?」を参考にされると良いと思います。
会則の作成
CoderDojo 尾張の会則を作ることにしました。
CoderDojo の会則は、生涯学習センターの利用、後述のゆうちょ銀行の口座開設、そして社会福祉協議会でのボランティア行事保険の最初の申請時の審査に使います。
基本的に必要なのは、会の目的、会の所在地、会期、会費(お金の使い方、営利・非営利の明記)、意思決定の方法、会員一覧が必要なのですが、CoderDojo の憲章や、メンバーの意思決定を Facebook Group などで行え、多数決は議題に参加している人だけで行えるといった小さいグループの運用を考えたルールにしています。
この会則でゆうちょ銀行、生涯学習センター、社会福祉協議会の審査に通りました。
会則は、CoderDojo のオープンソースの理念に沿って、誰でも許諾なしに利用していただいて結構です。
ゆうちょ銀行の開設
次に行ったのはゆうちょ銀行の開設です。
前述の会則と、自分 (代表者) の銀行印を持って (or 作成) して郵便局に行きます。コツは大きな郵便局ではなく地元の小さな郵便局へ。待ち時間も少なく開設してもらえます。30分、長くても1時間ぐらいで開設できるかと思います。
いくつか会則の修正を求められ、修正を行いましたが無事開設できました。
ただ・・・実は、まだ、使っていません (苦笑)
法人のスポンサーを募集した時に入金用の窓口として開設したのですが、まだニンジャの数も少ないので法人スポンサー募集に踏み切れないのです・・・。
ボランティア行事保険への加入
次に行ったのはボランティア行事保険への加入です。
ボランティア保険は、正確にはボランティア保険とボランティア行事保険の2種類があります。
前述のボランティア保険は特定の個人に、4月1日〜3月31日まで掛けることが出来る保険です。一つの保険に入るだけで他のボランティア活動もカバーできます。利点は1年間有効で、どんなボランティア活動にも適用できること。ただし、その個人にしか適用されません。同じメンバーで年間固定して活動するメンターなどに掛けるのは良いかもしれません。
CoderDojo 尾張が採用したのはボランティア行事保険です。地域の運動会、清掃活動などのイベントに対して掛けれる保険で、運動など危険度が高くないイベントであれば、一人あたり30円、最低20名分 = 1日600円で加入できます。 (2017年時点での条件と値段)。CoderDojo 尾張は、参加者が固定していないのでこちらの保険に加入することにしました。
毎回申請する必要があるのですが、生涯学習センターで3ヶ月先まで予約しているので、4ヶ月に1回、地元の岩倉市の社会福祉協議会の事務局に出向き、保険の申込みをしています。
また、CoderDojo 開催日に、参加者の一覧を作成しています。保険を万が一適用しなければいけない事態になった時、その時の参加者一覧を提出する必要があるからです。 Connpass では本名の登録ができないので、会場に来てもらった時に付き添いの保護者を含めて記入してもらい、イベント終了後にシュレッダーに掛けています。
ウェブサイトの開設
次にウェブサイトの解説です。私は concrete5 という CMS (コンテンツマネージメントシステム) の日本語版を制作しているのですが、この CoderDojo 終わりのウェブサイトも、concrete5 で作成しました。
シンプルに会則、イベント紹介、レポートを掲載しています。 Stucco という無料テーマを使い、シンプルな構造で何もカスタマイズなしで実装しています。
あくまでも計画ですが・・・時間ができれば、CoderDojo ウェブパッケージとして、CoderDojo のサイトをスグに立ち上げるようなパッケージを作りたいと思っています。(再来年・・・かな)
修行
他の CoderDojo で修行する
さて、CoderDojo を立ち上げようと決まった時、メンターとして十分な経験を持たないといけないと思い、最寄りの CoderDojo 名古屋に数回お手伝い参加させていただきました。そこで、実際の運営をどのようにされているのか、言うことが聞かない子などのハンドリングをどのようにされているのかを参考にさせていただきました。松成さん、宇津さん、ありがとうございます。
CoderDojo の良いところは、近くに CoderDojo 教室が開設されていること。先月も愛知周辺の CoderDojo 関係者で懇親会を開催したのですが、大人とのコミュニケーションがとれるのはすごく良いです。
Hours of Code や Scratch オンライン版で修行する
CoderDojo 尾張では、主に、Hours of Code、Scratch、Web 制作をメンター出来る人材が揃っていますが、自分も念のために Hours of Code のカリキュラムと Scratch で幾つか作品を制作してみました。
Hours of Code はプログラミングの基礎が学べます。このコースを履修すれば、プログラマでなくても基礎が身につくので、メンターになることが出来ると思います。
そして Scratch はオンライン版を使って学習されることをおすすめします。ネタに困ったときは、NHK ワイワイプログラミングのWhy大喜利が活躍。僕も2017年3月のお題「六角形で自由に作ろう」のお題をベースにピンポンゲームを作成しました。当たり前ですが、自分がメンターをするので、自分でも作品をいくつか作らないと子どもは信用してくれないので、作品を幾つか作っておくことをお勧めします。
CoderDojo 尾張 開設
そして無事、2017年4月より、CoderDojo 尾張を解説できることになりました。毎月1回を続けて9回目になります。
開設後の9ヶ月
CoderDojo 尾張での広報活動
CoderDojo 尾張では Facebook, Twitter, LINE@ とこのウェブサイトで告知を行っています。
開催告知と開催レポートを簡単に報告している程度になります。
また、簡単にチラシも作成して、CoderDojo の開催時などに配布しています。
メンターも少ないのでそれほど手広くニンジャを集めることはせず、ゆっくり最低限の広報活動を行って輪を広げていきたいと考えています。
台風時の対応
たまたま、8月の CoderDojo 開催日に台風5号が接近し、開催が危ぶまれたことがありました。
そういえば、こういう時の開催の方針を決めたほうが良いなと思って「たいふう・さいがい・きんきゅうの時」という方針を決めました。ウェブサイト上で見つけれる学校などの休校の方針などを参考に作成しました。
やりがいのあることが出来るよろこび
ちょっと長くなりすぎてきたので、運用編はまた別の機会に。
しかし、9ヶ月経ってくるといつも来てくれるニンジャの子が段々と成長している姿を見ることが出来、そして面白い発想を与えてくれるので、自分の仕事のインスピレーションにもつながっています。
また今年は DojoCon Japan 2017 にもボランティア通訳スタッフとして参加。全国各地のメンターさんとも交流を深めることが出来ました。
2018年は個人的な仕事でのチャレンジもありますが、精進していきたいと思います。
以上、2017年 CoderDojo Advent Calendar 18日目の参加記事でした。